ヒキズる日記

ずっと引きずってます。

お笑い独裁国家設立

丁度いいバランスで生きるのは簡単だけどそのバランスの中で自分の楽しいを見つけるのは難しい。

できる後輩にミスをフォローしてもらいながら仕事をこなす事、上司に耳鳴りのような弄り方をされてヘラヘラする事は簡単、でも高すぎるプライドがそれを許さない。僕のハートををデカすぎる薙刀で「それでええんか!!!」とぶった斬ってくる。「分かってるって、大丈夫だから。知ってる知ってる。」と紙一重で交わす。これを食らったら死ぬ。いや、死ぬしか無くなる。みるみる大きくなっていく薙刀を見て(うーん、これはかわしきれないなぁ。)なんて考えながら手癖のようにラジオアプリで『オードリーのオールナイトニッポン』を流した。ラジオは良いなぁ、それぞれが自分達の内輪で好きな事を好きなように喋ってる。僕も自分の内輪を持ってる。けどその輪の中には8人くらいしかいない。その8人以外と喋るのは今や苦痛でしかない。(これはいよいよだぞ。)と事態の深刻さに気づき1人アタフタしていると、ラジオでこんな告知が流れてくる。

どうやらオードリーのオールナイトニッポンが10周年記念ということらしく節目ということもあり全国ツアーをするらしい、最終日は日本武道館で行うという。これは行くしかない!この目でオードリーの内輪がいったい何人いるのか確かめようじゃないか!この時は久々に高揚したのを覚えてる。

結局現地のチケットは当たらずライブビューイングでの参加となった。遅刻気味で到着した映画館の隅の方に腰をかける、スクリーンに目を移すと同時に僕は衝撃を受けた。武道館約一万人のキャパが満席、そして僕たちの見ているライブビューイングも合わせれば2万2000人ものリトルトゥース達がこの時間を共有している。

視界がぐらついた。少なくとも2万2000人がオードリーの内輪にはいるってことか?俺の内輪の2700倍?いや、参戦できていない人を含めればもっともっと多いんだろう。2万2000人の人間が大笑いできる内輪ネタ、考えただけでもゾクゾクする。ラストは30分間ノンストップの怒涛の漫才で全国ツアーを締めくくった。かっこいい、かっこよすぎる。こうなりたい、こうありたい。

僕は芸人を目指す決意を固めた。自分の内輪をもっと広げる為、もっと自分が楽しいと思える為に。凄まじいエゴだとは思う、全部自分だ。俺の笑いたい事で全員笑え、それ以外は要らない。聞かなくていい。それが成立する世界を作る。凄まじくそして素晴らしいエゴじゃないか。そんな独裁国家を作るんだ。応援してくれ。