僕には老後の蓄えがある。
『先を見据えての貯金』とかいう大層なものではなく、ただ老後にやることを蓄えている。
まずは、溜まりに溜まったゲームのエンドコンテンツをやり込む。
ゲームは大抵ストーリークリア後に裏ボスなり、裏ダンジョンなりの高難易度ステージが待ち受けている。
うら若き僕にはそいつらをクリアする時間も甲斐性も無く、次のゲームへと目移りしてしまう。
僕は老後有り余った時間を、本気でゲームの攻略に使うつもりだ。
ボケるつもりは毛頭ない、何故ならまだ見ぬ強敵を前に頭の耄碌させる暇がないからだ。
二つ目に今までに積み上げた本を読みまくる。
買うだけ買って読んでいない本は本棚に山積みになっている。
正直本を読むのは嫌いじゃない。
でも、本を外すのは嫌いだ。
（ああ、こんなに退屈な本にこんなに時間を使ってしまった。）となる事が割とあるので、今は当たり確定の本しか読まなくなった。
昔は外しても楽しかった。
こんなのを言うのは痛いかもしれないけど、僕は文が大好きなので可愛い文法だったり、かっこいい言い回しがあればハズレの本でも割と楽しめる。
でも、ハズレはハズレなので、人に話すまでもない退屈なストーリーも、描写も人物も今の僕にはあまり必要ないかな？と後回しにしているのだ。
そんなハズレの本達も、老後の退屈な人生を少しは楽しませてくれるだろう。という事で、僕は老後にはたくさん本を読もうと思っている。
三つ目は日記を読み返す事だ。
正しくはこのブログの事。
僕は、自分の書いた文章が後に残る事を昔は恥ずかしく思っていた。
だが、ある時にこれが後に最高の読み物になる事を知った。
昔、僕が高校の時家族と交換日記をしていた。
母、妹、そして僕でローテーションを組んで日記を回し書いていた。
母と妹のの文章を学校で読むのは、最高に楽しかった。自分の文章を、家族に読ませるのも悪くなかった。
そんな日記も1.2年緩やかに続いていたが、ある日何かのタイミングで途切れた。その交換日記は、今も僕が持っている。（つまり僕が途切れさせた。）
ごくたま〜に思い立った時に今でもたまに開く、母と妹の文章は変わらずに面白いし、僕の文章も書き手から読み手に移り変わったのか、面白い読み物へ変貌した。
そしてごくごくたま〜に、その交換日記に直近の事でも書き足してみると、また一つ後の楽しみができたような気分になるのだ。
このブログもそのうちの一つ。
みんなの心を動かす事は出来ずとも、老後の僕の心を動かすことは確定している。
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